今どきこんな言葉を大事にすること自体が古いって思う方もいるかもしれません。Z世代と呼ばれる子達は「効率」とか「タイパ」って言葉をよく使いますよね。,

実は若い頃、芸人をしていたことがありまして笑
ホリプロコムという事務所に所属していたのですが、真面目に練習をし続けて、頭を悩ませる仲間と、バイトやら何やらで練習とかをあまり出来ない人達がいまして。

やっぱり真剣にネタと向き合っている人達は、段々と売れていくし、そうでない人達はただ時間だけが過ぎていってました。僕にも仕事が来始める気配を感じた丁度その頃、コロナショックが起こりまして、そのときに辞めるか、続けるか、決断を迫られました。

お笑い以外に出来ることがなかった僕は、勿論迷いました。半年間ほど迷った結果、夢だった芸人を諦めて、この運送の世界に飛び込みました。
最初は免許さえあれば稼げるから、という本当に何の変哲もない理由です。

数年で私はとある運送業者のエリアリーダーになり、いつの間にか会社の営業も任され、そして独立を果たしました。全然休みもなく辛かったこともありますが、実直に仕事と向き合うことは苦ではありませんでした。

芸人の頃、毎日ちゃんと練習して、劇場に足を運んでくれるお客様と向き合って緩むことなく誠実に芸と向き合い続けた人達だけが、華々しいテレビの世界へ飛び立っていく、そんな努力が報われていく瞬間を見てきました。
だから社会は「実直であり、誠実なんだ」と心から信じることが出来ました。